東京国際フォーラムの対応があり得ない件

東京国際フォーラムで照明機材が落下 観客1人が肩などにケガ― スポニチ Sponichi Annex 芸能

東京国際フォーラムホールAでのライブ中に舞台照明機材が落ちてきたという。「あってはならない」とはまさにこのことで、

同ホールによると、重さ18・5キロの機材が高さ9・5メールから観客席に落下後、近くにいた男性の頭や肩に当たった。ケガをした男性は仕事復帰もしているという。ライブは中断されず、そのまま行われた。

死者がでなかったのが不幸中の幸いというか、不幸中の奇跡とでもいえる事件だったと言えるだろう。
さらに恐ろしいのが、ライブが続行されたというところで、会場側の発表(PDF)によると

弊社は終演後、舞台照明機材の設置状態を総点検し、固定金具に異常の無いこと、確実に固定されていることと、複数の落下防止措置が講じられていることを確認しました。

とあるので、安全が確認されたのは終演後であったことになる。つまり、主催者や会場側は、事件が起きたのち、安全を確認せずにライブを続行し、観客を危険に晒し続けたことになる。彼らは、どのような根拠でライブを中断しなかったのであろうか。

主催者側は、会場側に対してただちに安全を確認するよう要請すべきだったし、あるいは、会場側は、主催者に対して安全が確認できるまでは演奏を中止し、観客を退避させるよう要請すべきだったのではないか。
ライブ開始前には大抵「何かあったら公演を一時中断、または中止することがあるよ」みたいなアナウンスが流れるけれど、あれは口先だけなのだろうか。

と、いうことで、このままうやむやにするようなら、少なくとも東京国際フォーラムでライブを観るのはやめておこうと思っている。

なお、安全対策としてジャンプ禁止にすべき、みたいなブコメを幾つかみかけたのだが、それはあまりにも対処療法的で危なすぎだと思う。「上からモノが降ってくるかもしれないからジャンプ禁止ね」なんて会場に行けますか?

追記(2013.2.24)

ということで、あちこちでニュースになったおかげか主催者はおろか演者までがこの件に対して声明を出すことになった。

先日のライブの件について | 戸松遥オフィシャルブログ「ハルカレンダー」Powered by Ameba

別に歌った人はここまで書く必要は無いと思うんだけどなあ(文章的にはひとまずフォローを入れました程度のような気もするが)。

で、主催者側の言い分はこちら
戸松遥「second live tour Sunny Side Stage!」 東京国際フォーラム ホールAご来場のお客様へのお詫び

当日のコンサート運営スタッフ及び、東京国際フォーラムからの報告によりますと、事故直後下記内容の確認が行われました。

★当該座席付近のお客様にお怪我がないことを主催者側誘導スタッフにより確認
★バルコニーライト収納部に設置の他の照明機材については、東京国際フォーラム ホールAスタッフによる他機材の安全確認

以上により、お客様と機材の安全確認が出来ましたので、公演中止・中断という判断には到りませんでした。

ってあるけど、コンサート中に、どうやって中止せずに「東京国際フォーラム ホールAスタッフによる他機材の安全確認」ができたんだよ! という気がするけれど。

こういうときは、「これからも観客の安全を最優先にコンサートを行います」と一言書いておくと、信頼が高まるのにな、と思いました。