田村ゆかり LOVE ♡ LIVE 2013 *Cute'n ♡ Cute'n Heart*

二日目最初のMCで、田村ゆかりは、観客にこんなことを言っていた。
「みんな予習してきたと思うんだけど、新鮮な気持ちで臨んで欲しい」

だが、この発言は今から思うと、完全なブラフだった。なぜなら、そもそも初日と二日目でセットリストの変更点がかなり多く、予習のしようがなかったからだ。


今回のライブの最大のポイントがこれで、前提として、とにかく沢山の曲を歌うというのがあったのだと思われる。初日、二日目とも歌った曲数はそれぞれ26曲で、これは過去最多タイとなる。さらに、両日合わせて、ユニークな曲数では35曲にものぼる。
つまり、どちらかの日のみ歌われた曲が9曲あるわけで、これまでツアー中でも2〜3曲程度しか変更点がなかったことを思い起こすと、これまでにない変化に飛んだセットリストと言うことができるだろう。
合間に挟まれた映像の中にも本人の曲をアレンジしたBGMが使われており、とにかく二日間を通して沢山の田村ゆかり曲で埋め尽くそうという意図があったようだ。

また、今回は中盤に古めな曲を入れてきており、ときおり客席(の古参と思われる人)からどよめきが起きていたのが印象的だった。


ただし、本人のパフォーマンス自体は今ひとつだった。音響の問題もあるのだろうが、全体として声が出ていなかった。また、二日目の終盤はかなりバテていたような印象がある。


演出としては、映像中のアニメーションや舞台効果など田村ゆかりのライブとしては、かなり豪華で気合の入ったものになっていたとは思う。しかし、どうせ金をかけるならバンドメンバーにかけてほしかった。オケも色々頑張っていたっぽいけども、舞台上にいるのは結局いつもの桃色男爵5人だけというのは、やや寂しいものがある。ここはMaryRoseに続いて、桃色管系を出してほしかった。


MCについては、二日目冒頭の虫トークが秀逸で、大会場に現れた小さな虫がスクリーンに映し出されるという対比が面白かった。ただ、両日とも終盤のMCはグダっていたような。
特に二日目アンコール後のMCについては、例によって増崎孝司がちょっかいを出してきて、あまりのうざさに、見ていてうんざりしてしまった。

と、不満も色々あったりするものの、久しぶりに、スタッフ・田村ゆかりとも「とにかく今やれることを精一杯やろう」という意気込みを感じることができたライブではあった思う。

次は、横アリだけど、時期的に、後夜祭っぽいまったりとしたライブになるんじゃないかなと思う(映像はまた以前の内輪っぽい内容になるんだろうなあ……)。


ということで、印象に残った曲を挙げておく。セットリストは以下を参照のこと
http://www.setlist.mx/concerts/11297
http://www.setlist.mx/concerts/11298

デイジー・ブルー
そういえば、梅雨の季節だし、これは本来なら予想できたよねと当日思った。トロッコに乗って客席を回りながら歌っていたけど、これはステージ上できっちり歌って欲しかったなあ。
YOURS EVER(アコースティック)
SMW千秋楽の感動ふたたび! うるうるしながら聴いてました。
Non-Stopping Train
これまでなぜか歌われてこなかった曲がようやく。ただ、初日だけというのはもったいなかった。両日ともに歌ってほしかったなあ。
traveling with a sheep
二日目の目玉。映像中に砂漠に鯨が出てきて喋りだす演出を初日にみて、これは明日は絶対来るだろうと思った一曲。 アレンジに異様に力が入っていた。
W:Wonder tale
CDで聴いたときは、「滑空の果てのイノセント」と何が違うの? という感じだったのだが、今回のライブではすごく良かった! 歌詞込みで、自分の中で急激に好きになった曲。ライブでは、サビの適切なタイミングでジャンプできるかがポイント。