ZeroWatch雑感

ソフトウェアの世界では、速さと軽さは正義だ。
もし、ニコニコ動画Zeroのプレーヤーが、貧弱な環境でも大きな動画を軽やかに再生してくれていたら少々の不備は不問とされ、それなりにユーザから受けれられたことだろう。
しかし、今回のプレーヤーはやたら重く、油断していると(してなくても)PCのファンがすさまじい音を出して回り出してしまう。
では、その重さに見合う機能が果たしてあったのだろうか。


これが、「残念ながら」という形容詞をつけたくなくなるほど無いのだった。どちらかというと、より使いづらくなったというか。
個人的に一番気になったのが、プレーヤーはおろか動画視聴ページがものすごくうっとおしいこと。マウスオーバーするだけで何かが動き出して動画を邪魔するのはどうよ? 動画内にカーソルがあると中央にコメント欄が出てくるのは論外でさすがに設定で止めることができるようなった、それでも今だにシークバー等が出てきてうっとおしいし、ちょっとカーソルを左右に置くとコメント一覧や広告が出張ってくる*1し、下に置くと関連動画が拡大表示されて邪魔してくる。
つまり、快適に動画を見るためには、ブラウザ上部か外部にカーソルを置いておく必要がある。なんでユーザがそこまで配慮しなけりゃいけないんだ? ただでさえ動画のサイズがでかくなっているのに。
ちなみに、カーソルが外れた状態では、周囲のパーツが暗転していて、動画だけが目立つ演出になっているんだけど、これはつまり余計なものを気にしないでコンテンツを楽しんで欲しいという制作からのメッセージだろう。だったら、トラップめいたマウスオーバーの演出をやめろよ! と思う。機能と目的が矛盾しているぞ。


なお、生放送のプレーヤーについては全体的に良く出来ていて、何かが邪魔することもなく快適に視聴することができてGood。右下のボタンを押すとちゃんとコメント一覧を常時右側に置くことができるようになっていて、それだけで感動してしまった。生放送やNsenを見たあとに、ニコニコ動画Zeroを見ると、UIの下品さがよく分かる。


その他思ったこととしては

  • Javaアプレットとかであったカーソルにあわせて妙なエフェクトが追随するのと同じような意味で、マウスオーバー演出はダサくてうざい
  • もはや運営はニコニコ動画をロクに使っておらず、生放送ばっかり見ているに違いない。後者のプレーヤーの作りが保守的なのは、制作側に利用者が多数いる表れでは
  • Nsenは素晴らしい。ボカロを久しく聴いていなかった身としては大変有難いコンテンツ
  • ch99がコワイヨー

*1:ブラウザの幅を思いっきり広げて広告とコメント欄が全部表示されるようにすると、動かなくなる