交渉人 真下正義

クリスマス・イヴでごったがえす地下鉄で、突如無人車両が暴走を始めた。犯人からの交渉人として指名された真下は、車両に爆弾がしかけらているのではないかと予想する。

まあ、スピンオフとはいえ、やはり「踊る大捜査線」らしい(と書きたくなる)キャラクター中心の話だった。深刻な状況のなかで、ちょっとしたユーモアを入れたり、あちこちに散らばっている主要な登場人物が次第に一つにまとまっていく構成はなかなか面白い。ただ、その為にインテリジェンスなサスペンスを(恐らく意図的に)外しているくさいのが気に入らなかった。例えば、主人公である真下と犯人のやりとりの描写はそれなりに力が入っているものの、そもそも暴走車両をどうやって止めるか、といった事件そのものに対しては、かなりいい加減な処理でごまかしている。プロジェクトXみたいなドラマを期待すると、あまり楽しめないのではないか。

個人的には、「逮捕しちゃうぞ The MOVIE」

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をてがけた十川誠志の脚本に期待していたのだが、やっぱりパトレイバーちっくな話でしたね。でも、似ていたのは表面的な部分だけなのが残念。