「帯に短し襷に長し」 MacBook Airが使えない5つの理由

手元にMacBook Airが届いてから、もう少しで2週間近くになろうとしている。で、一通り使ってみて思ったのは、予想以上にヒドイな、ということ。
勿論良い点も多々あるが、それと同じくらい悪い箇所もあり、互いが打ち消し合って今ひとつ評価しづらいマシンとなっている。

好意的なレビュウはあちこちにあると思うので、ここではマイナス要素に絞って、MacBook Airの特徴を書いてみたい。

1. デカい

MacBook Airがとても薄いのは、散々言われている通りではある。だが、縦と横のサイズはMacBookと同じくらいあるということも付け加えておきたい。
すなわち、MacBook Airを利用したり運んだりするには、それなりの空間が必要になるということだ。これに比べれば、薄さというのはほとんど意味の無い要素であると言えるだろう(ただし、MacBookよりはるかに軽い、という長所もあるが)。

2. トラックパッドが使いづらい

MacBook Airではトラックパッド上で、より豊かな操作が可能になった。ピンチイン/アウトなどを利用して画像を拡大縮小したり、三本の指を動かすことで、Safari上で「戻る」「進む」を簡単に実行できる。
だが、こうした操作を実現するために、トラックパッドのエリアが広がり、ボタンが小さくなってしまった。上記のような特殊な操作よりも遥かに頻繁に行う「クリック」がにわかに困難になってしまったのだ。「ダブルクリック」はさらに難しくなり、キーボード上で「command + o」を押した方が確実になってしまったくらいだ。
MacBookの魅力の一つであった、押しやすい大きなボタンは最早見る影もない。

3. 音楽CDをリッピングできない

Mac を購入したからには、やはりiPodを使いたいところだ。しかし、MacBook Airには光学ドライブが無いため、iPodに入れる音楽CDをリッピングすることができない。まあ、外付けのCD/DVDドライブを利用するという手もあるが、そうなると今度はiPodを繋ぐためのUSBコネクタが塞がってしまう。
え? 別のマシンを起動して、CDの共有機能を利用すればいいって? 冗談でしょ。

4. デザインがいまいち

なんかベタボメしている人もいるようだが、そんなにいいか? 個人的にはフタを閉じた時になんの感触もないのがすごく気持ち悪いんだが。

5. コンセプトが古い

Windows の世界では、1スピンドルで薄いノートPCが出回っていた時代がかつて存在していた。だが、結局ユーザの支持を得られず、2スピンドルでコンパクトなマシンが主流になってきたという歴史がある。MacBook Airのコンセプトは過去の遺物を拾い集めたものに過ぎない。
そういう意味で、今回Apple光学ドライブを非搭載としたことを「レガシーデバイスの切り捨て」として殊更に持ち上げようとするのは、ちょっとどうかと思う。


おそらく日本人が期待していたのは、軽くて小さいMacBookだったと思う。だが、結局でてきたのは無駄に大きくて薄くて拡張性がないMacだった。
個人的には、長所と短所をかけあわせていくと、結局最後に残るのは「軽い」という1点くらいだと思う。まあ、これはとてもとても重要な要素ではあるのだが。