鉄人28号 インターナショナル・ヴァージョン

おなじみ横山光輝原作の実写化。
東京に突如飛来した謎のロボットを撃退するため、少年、金田正太郎は父が建造した鉄人28号で迎え撃つのだが……。

序盤のブラックオックス登場シーンが素晴らしい。ビルの谷間を徘徊し、東京タワーをなぎ倒す様は圧巻の一言。また、ロボットをフルCGで描いたことが功を奏し、あたかも漫画から抜け出てきたような奇妙な存在感を与えている。
ただ、鉄人との戦いが始まり、妙にちゃちなどつきあいになってしまったあたりから徐々に映画がおかしくなる。たんに、ふらふらとパンチを繰り出しているだけなので、全然盛り上がらないんだよなー。また、人間ドラマもいまひとつで、「正太郎をいじめていた悪餓鬼たちが突然、応援にやってくる」といったベタベタなシーンを最後の方に持ってきたときは頭を抱えてしまった。個人的には「ジュブナイル」の山崎貴を監督に据えてほしかったなあ。正太郎の母親役を演じた薬師丸ひろ子がなかなかよかったのが救いかな。